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衆議院北海道5区補選の編集後記的な話

投稿日:2016年4月25日 更新日:

現場に入ってレポートするのは昨年の池田市長選でやめたはずなのに、候補者のビデオ比較をした投稿「選挙での候補者PVは、新しい時代に入った」が結構読まれたこともあって、選挙ドットコムから「行って来い」となり、なんだかんだで4本も記事を書いてしまった。

【現地レポート】激闘!北海道5区補選は異種格闘技(前編)

【現地レポート】激闘!北海道5区補選は異種格闘技(後編)

【現地レポート】激闘!北海道5区補選(番外編)夜の情勢調査

そして昨夜結果が出た直後に書いた総括

【北海道5区補選 分析レポート】自民党を苦しめた候補者と新しい勝手連、「野党共闘」は手探り

ほとんど書きたいことはここに書いたので、書けなかった本音をちょっと残しておこうと思う。

いろんな分析がされていることと思うけど、もし2014年の衆院選と同じ構図で民進党が独自候補者を立てていたら、惨敗だったでしょう。共産党が候補者を立てなくても。だからといって、野党共闘が功を奏したかと聞かれれば、「減らした票もあった」としか言いようが無い。

僕は「行動した人が一番偉い」と思っていて、わかったようなことをしたり顔で言う「評論家」が嫌いだ。だから自分も偉そうな顔はできない。しかし、経験者のことばは多少の重みがあると思っている。なので、ちょっと書かせていただく。

今回、池田真紀という、野党がまとまるにはこれ以上ないだろうと思える候補者を立てられて、SEALDsを中心とした「市民連合」は、初の選挙で健闘することができた。
しかし、ビデオ上手いなあ。

池田まき公式サイト

池田まき公式サイト

和田陣営は、小さな公民館に元大臣をゲストに呼んだり、小泉進次郎議員を2度も入れた。しっかり池田候補のネガキャンも行ったし、総力を上げて勝ちに来た。震災は追い風となった。安倍さんが23日に被災地に行ったのも、穿った見方をすれば選挙を意識したものだっただろう。最後まで気を抜かなかったのはさすがだ。

安倍さんといえば、衆参同日を諦めたというニュースも流れているが、衆参同日選はもともと参議院で3分の2を取るのが目的なので、衆議院が3分の2を割ってしまってはやる意味は無い。だから最後はそこを安倍さんがどう判断するか、ということになる。

もし、次の参院選や衆院選で今回のような野党共闘がうまくいくかというと、難しいかもしれない。それは、候補者にもよるし、地元の事情もあるからだ。原発があるかないか、自衛隊関連施設があるかないか、農業が中心なのか工業が中心なのか観光が中心なのか・・・などなど。

今回、池田陣営の「勝手連」の動きが気になった。デジタル、アナログ、デジタル+アナログのハイブリッドと様々な形があった。もう15年前や30年前の勝手連とは違うのだ。それをわかった上で、全体のマネージメントができる能力を選対内に作ることができるかどうか。マネージメントというのは活動を制限するのではなく、選対を補完し広げるために「調整する」ことができるかどうかということ。実はこれが容易ではない。

現在の自民党とほぼ同じ勢力を持つのはどこか。それは民進党でも共産党でもない。「無党派層」と「無関心層」だ。だから与党も野党もここを狙うけど取れない。

無党派や無関心層に対するアプローチの方法は3つある。

「1.諦める」「2.投票に行ってもらう」「3.運動に取り込む」だ。

このうち、3で可能となるのは「勝手連」だ。「勝手連」というと反体制のものと思われがちだが、自民党のネットサポーターズも党組織と勝手連の中間ぐらいだといえる。この3つを分けてそれぞれにアプローチしていかなければならないのだが、ここは政党が最も苦手なところ。苦手なものは得意なところに任せるべきだ。それが市民連合なのか何なのかは、まだわからないが。

自発的な「勝手連」は、選挙のプロが想像もできない効果を生み出す。今回、その新しいカタチが見られるかと思ったのだが、「もう少しだったかな」というのがホンネだ。正直言って選挙にはあまり関わりたくないけど(もともと自社の事業にはしていないし)、ワクワクできるものであれば近くで見てみたい気持ちが、今回の北海道取材で湧いてきた。

それにしても、ウニいくら丼も海老も美味しかった。もう一度北海道行きたいなあ。

ウニいくら丼は美味かった

ウニいくら丼は美味かった

やっと北海道らしい食事にありつけた!

高橋茂さん(@vjtaka)が投稿した動画 -

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