その1.実際にドローンを使ってみた
その2.ドローンが活用されるシーン
そして3回目。
今回は具体的に事業を立ち上げるとして、何を用意して、一体いくらかかるのか考えてみよう。
まず、ドローンで何を行うか、ということだけど、「その2」から「農林水産業」「物流」「モービル」「軍事」は特殊用途のため外すとして、残りの「報道」「映像コンテンツ」「観光」あたりで考えてみたい。
上を見ればキリがないので、ミニマムな構成で検討する。
業務用は極力使用しない前提で。
ほぼ毎日どこかで撮影を行い、映像編集を行う専任スタッフもいる事務所を想定。
1.必要な機材
ドローン本体
とりあえず、定番のDJI社製で揃えるとすると、プロ用としては「Inspire1」やさらに上のプロ用モデルもあるけど、普及モデルの「PHANTOM 3」で良いでしょう。HDモデルでも十分な映像は撮れるけど、今後のことを考えて4Kタイプの「PHANTOM 3 PROFESSIONAL」にする。予備バッテリーが1個ついたモデルで約20万円。稼働率と故障時の予備を考えて3台買うとして約60万円。
キャリングケース
ハードタイプは5万円ほどするものもあるけど、安いのは5千円くらいからある。1万円ほどのものを2個ぐらい。
充電器
一度にバッテリーを3台充電できるタイプのもの。約6千円。
マイクロSDカード(64GB)
付属のものは容量が少ないため購入。3枚で約6千円。
プロペラ(予備)
2枚組みを4セットで約1万円。
この他、解説書など。
映像編集機器
iMacの27インチモデルのCorei7、16GBメモリ、グラフィックス強化したもの2台で約70万円。
3TBストレージを3台と納入用のDVD作成ライターで約5万円。
映像撮影
観光撮影を前提にするとして、4K対応の家庭用カメラ2台で約40万円。付属品を入れて総額約50万円。
以上、機材関連でおおよそ総額約200万円といったところ。
2.スタッフ
操縦&撮影ができるスタッフ2名
映像編集の専任スタッフ1名(ウェブ担当も兼任)
営業担当1名
総務&経理1名
社長は営業、操縦、撮影、編集のサポートを行う。
3.オフィス
要望があれば全国に行くが、まずは首都圏で立ち上げる。
首都圏で6人くらいのオフィス。
家賃は月額20〜30万円。
4.社有車
機材や移動のことを考えると、車は1台欲しい。
中古車で100万円程度。
立ち上げにかかる費用は
機材費用、スタッフの半年分の給与、登記費用、中古車、オフィスの賃貸登録と半年分の家賃、その他ウェブ開設やロゴ作成などにかかる費用などを加算すると、おおよそで
1200万円
といったところだろうか。
操縦&撮影を、編集もできるスタッフ1名にして、社長が営業を行い、総務&会計をアウトソーシングにすると、スタッフは2名から始めることができるので、車やオフィスを手持ちのものにして本当にミニマムで考えれば
300万円
程度で始めることも可能だろう。
当然、これには賛否あるでしょう。
「いくらなんでも、これでは不安だから、2000万円ぐらいは最低必要だろう」とか。
やろうと思えば、ひとりで始めることもできるから、それなら100万円以下でも可能でしょう。
要はピンキリなんだけど、今後競合がたくさん出てくるとして、会社を大きくすることを考えると、ある程度の規模からスタートさせて早いうちに黒字ベースに持っていくことが必要となる。
そのためのスピードを考えた場合、これくらいの規模の会社で、準備は3ヶ月ほどにしてスタートさせるのが良いかと思う。
さらに、ドローン事業の場合は、落下させたり事故を起こしたりすることも予想され、そのリスクも考えなければならない。
さて、どうかな。