東日本大震災から3年。
ほとんどのメイディアでは、特集を組んでいる。
3年前、『ザ選挙』を3月3日に立ち上げて、反応の弱さに若干の不安を感じていた頃、突然起きた大地震。
事務所の全てのものが大きく揺れて、ディスプレイがひとつ大きくはねて机から落ちそうになるのを必死で抱え込んだ。スタッフからは後で「社長は社員よりもパソコンが大事ですか」と冗談ぽく聞かれ、「いや、だってパソコンは自分では逃げられないけど、人間は逃げられるでしょ。それだけのことだよ」と返して笑えるまでに一ヶ月以上を要したような。
翌月の統一地方選は大混乱の中で行われた。震災のあった岩手、宮城、福島では多くの選挙が延期になった。
地震や津波の恐ろしさは、伝え聞くだけでも震えるほどのものであったが、やはり一番怖かったのは原発事故だった。
マスコミの報道は信用できなかったので、一日中Twitterを流しっぱなしにしおいて、何か避難を要する事故が起きたらなんとか逃げなければと、一日中、寝るときも気にしていた。
原発事故への恐怖は消えないものの、被災地への想いは薄れていく。今回のように節目節目で思い出すようにメディアは伝えるが、眉間に皺を寄せて話す姿がわざとらしく映る。だったらヘラヘラしていればいいかというと、そんなこと無いので精一杯の演出なんだろうけど。
震災のあった約4ヶ月後。武蔵大の松本先生に誘われて、岩手の被災地メディアを取材に行った。そこで見た光景は、月並みな言い方ではあるが「想像を絶する」ものであった。
今回3年目を迎え、やはりそのときの気持に返るべきだと思う。これは『ザ選挙』3周年でも思ったことだけど、先のことを考えるにも、まず原点に戻ってそのときの気持ちに返ることが必要だ。そこから「これからどうしたら良いのか」と検討していかなければならない。
東京には首都圏直下型地震が来る。南海トラフ地震が引き金になって起きるかもしれない浜岡原発事故や富士山の噴火も考えなければならない。
そのために何をしなければならないのか。
データのバックアップ体制はどうか。会社に入れなくなったらどうなるのか。ライフラインが絶たれた場合の対策は。エレベーターや地下に閉じ込められる確率を下げるには。
震災から学ぶべきことはたくさんある。
被災された方のドラマを見ることは大事だし、思いを馳せることも重要だけど、まずは今後起こる震災で自分が生き残ることを考えなければ。