長野県の実家に来ております。
ただでさえ冬季オリンピックで頭の中が沸騰状態なのに、長野県内でテレビを見ていると、日本がどうかというよりも信州人がどうのということで別の感慨があります。
日本全体だけでなく韓国まで巻き込んで大きな感動を与えた小平奈緒選手が「茅野市出身」のテロップが入るんだもんなあ。
まあ、いいではないですか。
AIがメルマガを音読したら
今年の自分の目標のひとつに「実際にAIを使ってみよう」というのがあるので、手始めに一昨日の勝谷の日記をAmazonのAIに読ませてみた。 誤字脱字があればそのまま読んでしまうし、「羽生」だけだと「はぶ」と読み、「五輪」だけだと「いつわ」。しかし「羽生結弦」は「はにゅうゆづる」と読むし、オリンピックの話の中で「五輪」が出てくると、ちゃんと「ごりん」と読むのは興味深い。
勝谷が書いたテキストを流し込んだだけなのに、このクオリティは正直スゴいと思った。一部だけだったら人間と区別がつかないレベル。
URLは「エイチティーティーピー」から始まってアルファベットを全部読むし、数字もそのまま読む。まあそれはそうなんだけど、笑っていられるのも最初のうちだけなので、原稿の段階で考える必要はありそう。
以下は、『勝谷誠彦の××な日々。』の「2018年2月17日号。<わずかな記憶。
AIというにはあまりにも簡単そうに見える「テキストの音読」。
今までのプログラムによるテキスト音読だと、句読点をそのまま「まる」とか「てん」と読んだり、イントネーションも昔のSF映画の真似でおなじみの「ワレワレハウチュウジンダ」みたいに平坦になってしまう。
しかしAIになると、若干変なところもあるけど、ちゃんとイントネーションがつくし、文脈に合わせて漢字の読み方も変わってくるので、「許せる範囲」になる。
今回は勝谷の日記をそのまま読ませてみたけど、AIに読ませるための調整を行えば、ほぼ問題なく音読させることができそう。
実際、エフエム和歌山では「人工知能アナウンサー ナナコ」がすでに活躍している。
人工知能アナウンサー ナナコ(エフエム和歌山)
AIアナウンサーの正体は Amazon Polly
今回、メルマガを音読したのは、このエフエム和歌山のナナコと同じ「Amazon Plolly」 だ。
Amazon Pollyを使用するには、まずAmazonのAWS(Amazon Web Services)というクラウドコンピューティングサービスに登録するところから始まる。
AWSには無料枠が用意されていて、基本的には従量課金制となっている。有料でも、ナナコは年間で1,000円程度のランニングコストだというから驚きだ。
「AIアナウンサー」年間1000円の衝撃(ITmediaビジネスオンライン)
今回の勝谷のメルマガ音読は、実は「Amazon Polly」をそのまま使ったのではなく、勝谷誠彦公式サイトで、このAmazon Pollyのプラグインを使ってみたのだ。
WordPressのプラグインであるということは、Wordpressで作られているすべてのサイトに簡単に導入できるということだ。自分の専門でいうと、たとえば政治家サイトで政治家が投稿を行なったとき、特に準備しなくても音声朗読機能をつけることができる。政策の音読も可能だ。若干違和感があるのを上手く逆手に取って見せれば、今でも音読のためにわざわざ人間が録音する手間を省くことができる。
これは、実は大変なニュースではないか。私が見たところ、まだ人工知能に投稿や政策を読ませている政治家はいないが、5年後には普通のこととなっている可能性はある。
「いや、そうは言ってもやはり本人や人間が読むべきだろう」と甘く見たり、まったく関心を持たない政治家は、技術の流れを感じ取ることができず、可能性を読み取れない人だ。一度、視覚障害者向けのテキスト再生ソフトと、Amazon Polly を比べてみて欲しい。驚くはずだ。5年後には、政治家本人の声や抑揚で、ほぼ完璧にテキストを読み上げられるようになるだろう。そうなったら、それを使わない手はないだろう。
実は、現在の選挙においては、聴覚障害者には候補者情報をほぼすべて伝えることができるが、視覚障害者に伝えることは非常に難しい。視覚障害者向けの選挙制度改革がまったく進まないということは、行政も議会もほとんど重要性を認識していないということになる。
このあたりの話は、また別の機会に。