水曜の朝午前8時 選挙

小池新党をめぐる跳梁跋扈【水曜の朝、午前8時】

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参謀とかアドバイザーというものは、相手が何かを始めようとしているときに「やめる」ように意見することがあります。

「やる」のは簡単だけれど、「やめる」のは難しい。

一見、逆のようにも思えるけど、始めてしまえば結果はわかりやすい。成功か失敗。もしくは永遠に道半ば。成功すれば自分の成果にできるし、失敗すれば相手のせいにできる(苦笑)。しかし、やめてしまうと「本当はやった方が良かったんじゃないか」という後悔の念がついてまわり、明らかな理由が無いとミゾオチのあたりにグリグリっとしたものが残ってしまう。

恋愛しかり、選挙しかり。

奥歯にものが挟まったような表現になっているのは、対象がわかりやすいので書きにくいから。でも、墓場まで持っていく話でも無いので、そのうちどこかで書くと思います。

小池新党?若狭新党?

いわゆる「小池新党」の『希望の党』。一昨日くらいまでは「若狭新党」などの表現もあったけれど、いきなり小池さんにひっくり返されましたねえ。

実は、知り合いがこの新党から出馬することになるようで、一昨日打ち合わせというか相談を受けて、いやあ驚いた。

選挙費用のすべてが自腹。供託金も。事務所を見つけて、スタッフを用意し、選挙カーもポスターも何もかも自分で準備しなければならない。さらに党の広報物制作用としてお金を払うことになりそうだという。マジかよ。選挙カーなどの業者の見積もりを見ると、足元を見ているというわけでは無さそうだけど、割り引きが無いどころか「特別対策費用」みたいな割増となっていた。

供託金は600万円必要なので、何もしなくてもそれは用意しなければならない。その他の一式を準備して選挙を戦うとなると、この一ヶ月くらいで2千万円は必要になるんじゃないか。安くあげても1千万円くらいはかかりそう。これが全部自腹となると、いくらお金のある人でも厳しいでしょう。

不思議なのは、どうも本人に「やめる」という選択肢が無いところ。今まで選挙につながる活動をしてこなかったので、いくら「小池新党」でも当選は難しいと認識していて、「今回の選挙をきっかけにして次に繋げていく」という考え方のようだ。私は当人にとって参謀でも何でもないので、一般人としての自分の意見を述べるだけ。こうなると、本人がやる気になっているのを「やめたほうが良いのでは」とは言いにくい。

細野さんが、民進党の離党予備軍に「選挙費用(1500万円)をもらってから離党してほしい」と言ったとか言わないとかの話がネット上に流れているけれど、現役の国会議員はともかく、浪人中の候補予定者はあと2週間ほどで準備を完了させなければならない。今まで何も準備していなかった人もいるわけで、各地でさまざまなドタバタ劇が始まっています。

 

正体不明の小池新党

『希望の党』の「顔」はもちろん小池百合子都知事。
小池さんの人気だけで手当たり次第当選させようという政党だけど、全く何もしないわけには行かず、当然政策も出さなくてはならない。

党を立ち上げた若狭勝衆議院議員がぶち上げたのが「一院制」。ご存知、参議院を無くすというもの。

これ自体は、以前から議論されてきていることなので不思議ではないけど、みんなズッコケたんじゃないかな。「今打ち出すことかよ」と。

政党立ち上げ前であっても支持率(期待値?)は民進党なみにあるという調査結果も報道されたけど、これでは政権交代可能な政党とはならないので、小池さんがちゃぶ台をひっくり返したのではないか。

ところが・・・

公明党が激怒…小池百合子氏の「首相指名選挙は山口那津男さんがいい」発言(産経ニュース)

公明党が国政政党「希望の党」代表に就任する小池百合子東京都知事に強い不快感を示している。小池氏が25日、次期衆院選後の特別国会での首相指名選挙の投票先について「(公明党代表の)山口那津男さんがいい。連携していける」と発言したためだ。小池氏の狙いは国政での自民、公明両党による選挙協力の分断とみられるが、露骨な秋波に公明党側は「冗談ではない」と怒り心頭だ。

産経なので話半分だとしても、政局しか考えていないと思える発言。ここに合流しようとしている人たちはそれで良いの?

さらにこれは・・・

希望の党、自民・石破氏「連携模索を」 民進・階氏「方向性同じ」(日経新聞)

小池百合子東京都知事が結成した新党「希望の党」について26日、与野党から発言が相次いだ。自民党の石破茂元幹事長は国会内で記者団に「発信力を侮ってはならない」と警戒感を示した。「自民党で閣僚も経験した小池知事はまったく違う世界の人ではない。選挙後に政策的な連携を模索していくべきだ」と強調した。

自民党が連携を模索するのは、昨年書いたようにありうるとしても、民進党が「方向性が同じ」と言い切ってしまうのはどうだろう。確かに「原発ゼロ」だけを見ればそうかもしれないけど。それであれば、今回安倍さんが言っている「消費増税分は教育分野に」も「方向性が同じ」になってしまう。

 

ポンコツは誰だ

結論から言ってしまうと(前置きが長かった)、『希望の党』の実務系キーマンはやはり若狭勝衆議院議員。彼が采配を振るっていかなければ、この短期決戦は勝ち抜けない。

しかし、彼が国会議員として有能かというと、そうではないというか、むしろポンコツだとみんな見ていたんじゃないの?合流していく議員たちはどうなのよ。だから小池さんがブチ切れて、「一旦白紙に戻して、私が全部やり直す」と言って記者会見したんでしょう。

若狭さんは気の毒な立場。昨年の知事選で自民党国会議員として全面に出て応援してしまったために、国会内での「小池側近」として注目され、自分が中心になって仕掛けていく側になってしまった。とはいえ、そんな器ではないことは本人も自覚しているのではないか。面識ないけど、素直で良い人なのかもしれない。

ところが、次から次へと「若狭氏と考え方が同じだ」と離党して合流しようとしている議員が集まってきた上に、突然の解散風でさらにトンデモな人たちまで寄ってきてしまい、収拾がつかなくなているように見える。これが小渕首相のように、「期待されていなかったけど、やってみたら意外と良かった」のであれば良いけど、強すぎる自民党にいきなり肩を並べようとする政党のキーマンとしては弱過ぎる。

そんな新党と連携しようと模索する与野党は、新党ではなく小池さんが怖いだけなので、おそらく『希望の党』は小池さんの賞味期限とリンクして空中分解するでしょう。

とはいえ、いきなり出てきた党のプロモーションビデオを見ると、やはり今回の衆院選では「台風の目」となることは間違いなさそう。

このビデオ、突貫工事で作ったわりには、とても上手くできている。ほぼエキストラだけで完パケまで3日間もあれば作ることができる。制作費も安くあげられるでしょう。小池さんのところも代役で良いし。

実は裏で握っていながら(ここは妄想)、「安倍vs小池」の構図を作って劇場型選挙を行い、どっちが勝っても終わってから大連立を組んで、さらに巨大になるという流れが見えてしまう。小池さんは野党とは組む気が無いんじゃないか。

2005年の劇場型「郵政選挙」。「刺客」を立てて対決しているように見せ、終わってから勝利した「刺客」は次々と復党していった。今回、小池新党の候補者は、自民党にとってそのときの「刺客」と同じようなものになるのか。

結局、ブレないのは共産党だけなのか。

 


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